Japolatino

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耳をすませば
3



杉村 :

なんだよ?

 

男學生:

これみたかい?

 

夕子 :

行こう...しずく!

 

夕子 :

ムリヤリくっつけようとしないで!

 

雩:

判った?

 

夕子 :

わたしヤマなんか當ったことないもの!

 

雩:

ごめん-...

 

雩:

失禮します...

 

老先生:

本の寄贈者? ぼくに判るかなァ...

 

雩:

すみません...お食事中に...この藏書印なんです...

 

老先生:

ん...? え-っと...ああ... 天澤さんじゃないか?
これぼくも讀んだよ, いい本でしょう?

 

雩:

ハイ...とても... それで, この天澤さんという方はどんな人なんですか?

 

老先生:

何年か前に 確か...PTAの會長をされていた方だよ...

 

雩:

PTAの...あの... その方の名前は判ります?

 

老先生:

名前...? エ-ト...
木村先生! 天澤さんはなんていいましたっけねェ, 天澤醫院のほら...

 

木村先生:

天澤さん? たしか航一ですよ...天澤抗一...

 

雩:

天澤抗一...

 

木村先生:

月島! 同じ學年に天澤さんとこの末っ子がいるじゃないか... 知らないのか?

 

雩:

エエッ!? あっ...あの... ありがとうございました...

 

夕子 :

失禮します...(ガウッ)

 

女先生:

わっ!

 

雩:

アッ! すみません...

 

夕子 :

しずく~~~ どこいくのォ?

 

雩:

ハア-ッ...おどろいたァ...

 

夕子 :

おどろいたのは こっちよ! ちゃあんと說明してもらいますからね...!

 

雩:

ヘヘ... ごめ-ん...

 

夕子 :

しずく...どっちいくのよ?

 

雩:

なによっ! 完ペキに無視してくれちゃって!!

 

夕子 :

しずく...だれ? あいつ... どこへいく氣?

 

 

 

雩:

あいつやな奴なの逃げるの いやじゃない!

 

(アハハハハハハハ......)

 

クラスメイト :

カァワイ-...

 

夕子 :

わたし, しずくのお弁當を持って走りまわってたのよォ...

 

高坂先生:

月島に男がねえ...

 

クラスメイト :

先生! しずくにも よ-やく春が來たんですねェ...

 

雩:

ちがうって言ってるのにィ!

 

クラスメイト :

本當は本の王子樣に會ったんでしょう?

 

クラスメイト :

ハンサム?

 

雩:

だからァ...どんな人かと思っただけ!

 

クラスメイト :

ねえ, 夕子はその人の名前知ってんでしょ...おしえなよ-...

 

雩:

ゆうこォ!

 

夕子 :

それが...とっさのことでさ...
マがついていたんだけどマサキだったっけ...? アマ... ネェ, しずく...

 

雩:

さあね...

 

高坂先生:

でもさァ...話を最後まで聞かずにとび出してくるなんて...
月島らしいネェ...

 

クラスメイト :

知りたいけど知りたくないのよね...ゆれる心が苦しくて...うれしい!

 

クラスメイト :

まァ...ロマンチックですこと!

 

雩:

そうやってからかってればいいでしょ!
せっかくカントリ-ロ-ドの詩, 書いてきたのに...

 

夕子 :

できたの?

 

クラスメイト :

みせて! みせて!

 

(共に):

雩さま! 大詩人さま! もうしませんのでお見せ下さい!

 

雩:

よろしい... 本當は自信ないんだ...
ふるさとって何か やっぱり判らないから正直に自分の氣持ちで書いたの...

 

クラスメイト :

カゲキね-これ...

 

夕子 :

~~カントリ-ロ-ド...

 

(共に):

~この道...ず-っと...ゆけば~~~
あの街に...つづいてる...氣がする...カントリ-ロ-ド...

 

夕子 :

しずく...いいよ! わたし好き...

 

雩:

歌いにくくない?

 

クラスメイト :

なんとかなるんじゃない...

 

夕子 :

後輩にあげるだけじゃつまらない... わたし達も謝恩會で歌おうよ...

 

雩:

ええ? 謝恩會!?

 

クラスメイト :

氣がはや-い...

 

クラスメイト :

ここいいな... ~~ひとりで生きると...何も持たず...町をとび出した...
淋しさおしこめて...强い自分を...守っていた...

 

(キ~ン~~コ~ン...キ~ン~~コ~ン...)

 

高坂先生:

諸君! 豫鈴だよ!

 

(共に):

ハ----イ...

 

 

 

雩:

あ-----... はれた... はれた...

 

夕子 :

しずく-! コ-ラス部にちゃっと寄っていかない? あの詩見せるの-...

 

雩:

いい-! 圖書館にいかなきゃ-...

 

夕子 :

エエッ? あしたもテストあるよ...

 

雩:

圖書館でやるもん...

 

夕子 :

スキね-...

 

雩:

じゃあね...

 

夕子 :

バイ...バ-イ...

 

 

 

杉村 :

原田... あのさァ... わるいんだけど ちょっといいかな...

 

夕子 :

...うん

 

 

 

雩:

やっぱりお休み... お花に水は やってあるのかなァ...
...男爵がいないわ...買われちゃったのかしら...
...西 司朗...あいつも西っていうのかな...

 

(キイッ...!!!)

 

雩:

ハ-ッ... フ---.

 

(シャカ...シャカ...シャカ...シャカ...シャカ...)

 

姉:

しずく...しずく-!

 

(バサッ...)

 

姉:

夕子ちゃんから電話!!

 

母:

耳わるくなるよォ...しずく...

 

雩:

ゆう子?...エ?... なに? 聞こえない...
...!!!...ウン... いますぐ行くから...ウン... じゃ切るよ...

 

(カチャ!)

 

母:

どこ行くの?

 

雩:

すぐそこ...

 

雩:

どうしたの? 夕子?

 

夕子 :

しずく~~~...

 

雩:

どうしたのよ...あっ, なに? そのカオ!?

 

夕子 :

しずく~~~ゥ...どうしよ~~~~~
杉村が友達にたのまれて... あの手紙の返事くれェ-って...

 

雩:

エエッ!? あちゃ~~~~~

 

 

 

((( 夕子 :

なんで杉村が そんなコトいうのよ!!! )))

 

((( 杉村 :

お...おい...? )))

 

 

 

雩:

...あいつにぶいからなァ...
でもさ, 杉村だって夕子の氣持ち知ってるわけじゃないし...

 

夕子 :

杉村には あやまる...
でも...こんな顔じゃ學校 行けないから あしたは休むね...

 

雩:

テストも?

 

夕子 :

ン...

 

雩:

そっか...

 

 

 

雩:

バ~カ...

 

杉村 :

なんだよ...

 

クラスメイト :

うまくいったらしいよ...

 

クラスメイト :

う-ん...あっ! しずく-! 今日も圖書館?

 

雩:

夕子のとこいってみる...

 

クラスメイト :

アッ, そうか... よろしくね...

 

雩:

ウン! バイバイ...

 

クラスメイト :

バイバイ...

 

 

 

杉村 :

月島...! まてよ... 原田のことなんだけど...
...そしたらさ原田のやつ急に泣き出して...
なァ...オレ...何かわるいこと言ったかな...

 

雩:

 

杉村さ... 夕子はあんたがどうしてそんなこと言うのって言ったんでしょ?

 

杉村 :

うん...だから野球部の友達にたのまれたって...

 

雩:

ちがう~~~!!! それって杉村にはそんなこといわれたくないってことよ!
この意味わかるでしょ!

 

杉村 :

わかんないよ! はっきりいってよ!

 

雩:

もう! 本當ににぶいわねっ!!! 夕子はね, あんたのことが好きなのよ!!!

 

杉村 :

え-!? そんなっ...オレ...こまるよ...

 

雩:

こまるって... かわいそうなのは夕子よ!!!
ショックうけて 休んじゃったんだから!!!

 

杉村 :

だ...だって...オレ... オレお前が好きなんだ!!!

 

雩:

え...!? や...やだっ... こんな時, 冗談いわないでっ...

 

杉村 :

冗談じゃないよ!!! ずっと前からお前のことが好きだったんだ!!!

 

雩:

だ...だめだよ, わたしは...だってそんな...

 

杉村 :

オレのことキライか? つきあってる奴がいるのか?

 

雩:

つきあってる人なんかいないよ...で...でも...ごめん!!!

 

杉村 :

まてよっ! 月島...はっきり言え...

 

雩:

だって...ずっと友達だったから杉村のことすきだけど...
好きとかそういうんじゃ... ごめん... うまく言えない...

 

杉村 :

...ただの友達か...?... これからもか?... そうか...

 

(ワン ワンワンワン ワンワンワン ワンワンワン ワンワン...)

 

雩:

フ-ッ... バカ! にぶいのは 自分じゃないか!!!

 

 

 

となりの夫人 :

月島さん! ちょっと待って, お屆け物あずかってるの...

 

母:

あっ, いつも... すみません...

 

となりの夫人 :

わるいわね-... いつももらっちゃって...

 

母:

いいのよ, 家じゃ食べきれないから...歸ってたの... しずく?

 

雩:

ヤッホ- きみもしめ出されたの?
きみはこの家でかわれているの? ... お腹へってない?
きみもかわいくないね... わたしそっくり...
...どうして變わっちゃうんだろうね...
わたしだって 前はず-っと 素直でやさしい子だったのに...
本を讀んでもね, このごろ前みたいに ワクワクしないんだ...
こんな風にさ...うまくいきっこないって 心の中ですぐ誰かがいうんだよね...
かわいくないよね.....
- つづく –

 

男學生:

へエ... つきしまかァ...

 

雩:

アアッ!

 

男學生:

よくム-ンがさわらせたな... オイ... ム-ンよってかないのか?

 

雩:

あの猫ム-ンっていうの?

 

男學生:

ああ...滿月みたいだろ... だからム-ンってオレは呼んでるけどね...

 

(ワン...ワン...ワン...ワン...ワン...ワン...ワン...)

 

 

 

 

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