Japolatino

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風の 谷の ナウシカ
3



クロトワ :

エ--ッ, クソッ, 小娘がっ!!

クシャナ :

やめろ, クロトワ.

クロトワ :

しかし…!!
ころ
あ--あ, なんて やつだよ. み-んな 殺しちまいやがった.
かんげんみみ いた へんきょういち けん し こと われ もくてき さつ

クシャナ :

諫言耳が 痛い. 境一の 劍士 ユパ ミラルダとは そなたの 事か. 我らが 目的は 殺り
はなし けん おさ
ではない. 話が したい. 劍を 收められよ.

[廣場]

ミト :

ひめさま
姬樣だ!

クロトワ :

き ていこく へんきょう は けんぐん し れいかん でん か こと ば
聞け!! トルメキア帝國 境派遣軍 司令官 クシャナ殿下の お言葉だ!!
われ へんきょう くにぐに とうごう ち おうどう らく ど けんせつ き

 

クシャナ :

我らは 境の 國國を 統合し, この 地に 王道樂土を 建設するために 來た!!
たち ふ かい ほろ ひん われ したが わ じぎょう さん か ふ かい
そなた達は 腐海のために 滅びに 瀕している. 我らに 從い! 我が 事業に 參加せよ. 腐海
や はら ふたた だい ち よみがえ
を 燒き い 再び この 大地を 蘇らすのだ.
ふ かい や はら

ミト :

腐海を 燒き うだと!

 

ムズ :

そんな ことが できるのか!?
にんげん だい ち あるじ き せき わざ ちから われ ふっかつ

 

クシャナ :

かつて 人間をして この 大地の 主と なした 奇蹟の 技と 力を 我らは 復活させた.
わたし したが もの もり どく むし おび くらし や
くそく
私に 從う 者には もはや 森の 毒や どもに 怯えぬ 生活を 約束しよう.

 

大ババ :

待ちなされ!
ふ かい て だ
腐海に 手を 出しては ならぬ!!
つ い

 

クロトワ :

なんだ? この ババア. オイ!! 連れて 行け.

 

クシャナ :

言わせて やれ.
ふ かい う せんねん いくたび ひと ふ かい や こころ き たび

 

大ババ :

腐海が 生まれてより 千年… 幾度も 人は 腐海を 燒こうと 試みて 來た. が, その 度に
オ-ム む いか くる ち う つ おおなみ お よ き
王 の 群れが 怒りに 狂い, 地を 埋め盡くす 大波と なって 押し寄せて 來た.
くに ほろ まち の こ みずか いのち き が は オ-ム はし つづ
國を 滅ぼし 町を 飮み み, 自らの 命が 飢餓で 果てるまで 王 は 走り續けた. やが
オ-ム なえどこ ほう し だい ち ね は こうだい と ち ふ かい ぼっ
て 王 の
むくろを 苗床にして 胞子が 大地に 根を 張り, 廣大な 土地が 腐海に 沒 し
たのじゃ.
ふ かい て だ
腐海に 手を 出しては ならん!!
だま よ ま ごと ゆる

 

クロトワ :

默れ. そのような 世迷い言 許さぬぞ.
ころ

 

大ババ :

オヤッ, どうするんじゃ. わしも 殺すのか.

 

クロトワ :

き, きさま…!
ころ とし かんたん ころ

 

大ババ :

殺すが いい!! めしいの 年よりさ. 簡單な ものだよ!! ジルを 殺したようにな.
さま

 

ミト :

ジル樣!!

 

女 :

なんて ひどい!!
さま びょうにん

 

男 :

ジル樣は 病人なのに!
ひとごろ

 

男 :

人殺し!!
で い ひと

 

男 :

出て 行け! 人でなしめ!!
だま さか ようしゃ

 

クロトワ :

默らせろ!! 逆らう やつは 容赦するな.
ま わたし はなし き

 

ナウシカ :

みん
な 待って! 私の 話を 聞いて.
いじょう ぎ せい だ ねが
これ 以上 犧牲を 出したくないの… お願い…
ひめさま

 

ミト :

姬樣…
おお さま わか ひとたち したが

 

ナウシカ :

大ババ樣も 解って… この 人達に 從いましょう.

はや

 

兵士 :

あそこっ. 早く しろ!!
たに

 

クシャナ :

なかなか いい 谷では ないか…
わたし はんたい ほんごく こく はや きょしん へい はこ めいれい

 

クロトワ :

私は 反對です. 本國では 一刻も 早く 巨神兵を 運べと 命令しています.
めいれい じっこう ふ のう おおがたせん おも た ついらく

 

クシャナ :

命令は 實行不能だ. 大型船すら あいつの 重さに 耐えきれず 墜落して しまった.
ほんしん ち こっ か けんせつ

 

クロトワ :

しかし まさか 本心で この 地に 國家を 建設するなど…
まえ ばけもの ほん ごく ども い

 

クシャナ :

だとしたら どうなのだ. お前は あの 化物を 本國の バカ共の オモチャに しろと 言う
のか.
わたし ぐんじん す はんだん ぶん

 

クロトワ :

そりゃ, まあ わかりますがね… あ, 私は 一軍人に 過ぎません. その ような 判斷は 分

を 越えます.

 

クシャナ :

フン, たぬきめ.
わたし もど る す ちゅう きょしんへい ふっかつ ぜんりょく そそ
私は ペジテに 戾る. 留守中 巨神兵の 復活に 全力を 注げ.

 

クロトワ :

ハッ!
つか

 

クシャナ :

この ガンシップは 使えるのか.
ひろ

 

クロトワ :

はい. 廣い ものです.


[部屋]
ま ちが わたし そうだん

 

クシャナ :

間違えるな. 私は 相談しているのではない.
ひめさま つ い

 

ミト :

しかし, 姬樣を ペジテに 連れて 行くなど…
ひとじち にん しょくりょう

 

ゴル :

人質 5人に ガンシップに 食糧とは…
じんせん まか みょうちょう しゅっぱつ じゅんび かんりょう

 

クシャナ :

人選は 任せる. 明朝の 出發までに 準備を 完了しろ.


[格納庫]
ひとじち く ろう

 

ユパ :

人質 ご苦力.
み くだ なに も

 

ミト :

わしらは ともかく… 見て 下さい. やつら, 何もかも 持ってっちまう つもりですぜ.
ど ち はな ひそ もど き かい ま ばけもの ふっ

 

ユパ :

わしは 一度 この 地を 離れ 密かに 戾って 機會を 待つ. なんとしても あの 化物の 復
かつ
活を やめさせねば ならん.

 

ミト :

はい.


[ナウシカの 部屋]

 

ユパ :

ナウシカ.
まえ あるじ
テト… お前の 主は どこに いるのだ?
…ハッ…!!
ふ かい しょくぶつ
ナウシカ, これは どういう ことだ. 腐海の 植物では ないか!!
わたし ほう し あつ そだ だいじょうぶ しょうき だ

 

ナウシカ :

私が 胞子を 集めて 育てたんです. 大丈夫, 氣は 出して いません.
どく だ たし くう き せいじょう

 

ユパ :

毒を 出さぬ…? 確かに ここの 空氣は 淸淨だが……
もうどく はな
なぜだ. 猛毒の ヒソクサリが 花を つけて おるのに…
みず しろ だい ふうしゃ ち か あ みず すな おな い ど

 

ナウシカ :

ここの 水は 城の 大風車で 地下 500メ-トルから 上げて いる 水です. 砂は 同じ 井戶
そこ あつ みず つち ふ かい き ぎ どく だ
の 底から 集めました. きれいな 水と 土では 腐海の 木木も 毒を 出さないと わかった

よご つち たに つち よご
の. 汚れて いるのは 土なんです! この 谷の 土ですら 汚れて いるんです!!
だれ せ かい ふう
なぜ… 誰が… 世界を こんな 風に して しまったのでしょう….
じ ぶん

 

ユパ :

そなた, それを 自分で…!
ちち みんな びょうき なお し みず

 

ナウシカ :

ええ, 父や 皆の 病氣を 治したくて… でも もう ここも 閉めます. さっき 水を とめた
みんな か
から… やがて 皆 枯れるでしょう…

 

ユパ :

ナウシカ…
わたし じ ぶん こわ にく なに

 

ナウシカ :

私, 自分が 怖い… 憎しみに からめて 何を するか わからない…
だれ ころ
もう 誰も… 殺したくないのに… ウッ…ウッウッ…


[明朝•出發場]
ひめ ねえさま

 

少女達 :

姬姉樣--っ!!
あつ

 

少女 1 :

これ, みんなで 集めたの.

 

少女 2 :

チコの 實.
ひめ ねえさま

 

少女 3 :

姬姉樣に あげます.
たいへん

 

ナウシカ :

みんな… こんなに たくさん… 大 だったろうに…

 

少女達 :

わあ----ん!!
だい じ た

 

ナウシカ :

ありがとう. 大事に 食べるからね.
ひめ ねえさま

 

少女 1 :

姬姉樣 かわいそう…
とうじょう いそ しゅっぱつ

 

兵士 :

搭乘 急げ!! 出發だ!!
な だいじょうぶ わたし かえ く

 

ナウシカ :

さ, みんな もう 泣かないで. 大丈夫よ. 私は すぐ 歸って 來るわ.

 

少女 1 :

ほんとに…?
わたし うそ

 

ナウシカ :

アラッ, 私が 噓を ついた こと あった?

 

少女 1 :

ない…

 

ナウシカ :

ね?

 

少女 1 :

うん. ほんとね.

あぶ

 

ナウシカ :

うん. さっ, 危ないから.

 

少女 1 :

うん.

 

少女達 :

きっとね---!!
ひめさま たの

 

男 :

姬樣を 賴むぞ!
あと

 

城オジ :

後を よろしくな--っ!


[上空]

 

ゴル :

ア ア, ペジテは まだかいな.
こし いた

 

ギックリ :

腰が 痛く なっちまったい…
ひめさま お げ もの えら

 

ニガ :

やれやれ, 姬樣も 惜じ氣の ない 者ばかり よう 選んだわい!!
おも みっしゅう と

 

ゴル :

ノオ, おかしいと 思わんか. なんで こんなに 密集して 飛ぶんじゃ.
しゅうげき おび
まるで 襲擊に 怯えてるようだ.
くも した しょうき うず

 

ナウシカ :

雲の 下は すごい 氣の 渦だわ.
は?

 

ミト :

ん?
うご

 

兵士 :

動くな.

 

ナウシカ :

ガンシップ!!
はっ!! ああっ!
てきしゅう ばんかん

 

兵士 1 :

敵襲!! 2番艦が やられた!!

 

ギックリ :

ゆうた とおりじゃ!!
おそろ

 

ゴル :

うひや--っ, 恐しい∼!
ぼうぎょ えんじん した く

 

兵士 1 :

防御円陣. 下から 來るぞ! あれは ペジテの ガンシップです!

 

ナウシカ :

ペジテ!?
ばんかん

 

兵士 1 :

くそっ, 3番艦も くわれた!!
なに

 

兵士 2 :

コルベットは 何を してるんだ!!
ばんかん しんごう そう だ ふ のう そう だ ふ のう

 

兵士 3 :

3番艦より 信號!! [ワレ 操舵不能!!] [ワレ 操舵不能!!]
ふね

 

ミト :

なんちゅう モロイ 船じゃ!!
ま こ
兵士
うわっ!! しんがりを 卷き んだ---!!

 

 

 

 

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